シズカ　作・絵　／　月とコンパス 愛する猫を亡くした悲しみに寄り添う絵本。作者シズカさんの愛猫の死をきっかっけに生まれた作品です。最初はベルギーの出版社から刊行されたのですが、構成を新たに2023年に日本語版で出版になりました。 あまりに見かけない判型に独特の仕様で、ページの途中途中で半透明の薄紙に猫が描かれてます。本当は姿が見えない亡くなった猫の存在が薄紙にいることによって、実存としてはいないけれども記憶の存在としての猫はいつでもここにいるよ、と言葉ではなく語りかけてきます。 もしかしたらこの猫は、猫以外の大切な誰かにも置き換えることができるのかもしれません。喪失の悲しみに寄り添う一冊です。 ページ：48p size：220mm × 130mm