長田弘 作 いせひでこ 絵 / 講談社
『最初の質問』(長田弘 作・いせひでこ 絵)の続編となる本作。
人間が生まれたとき、泣くことを覚える。黙ることを、見つめることを。
そうしてできることが増えていく先にはじめて覚えることばではないことば、それが "微笑”。
幸福でいられる時はあまりにも短い。
人生のほとんどは、失う時間のほうが長い。皺を刻むほどに、悲しみは増えていくばかり。
それでも、幼い子はみな微笑をたたえる。人間が人間たらしむ原初のことばとして。
------
長田弘さんの詩に、いせひでこさんがイラストを添えています。
この本が刊行された時点で長田弘さんはすでに逝去されており、いせひでこさんは、もう物言わぬ詩人のことを思いながら絵を描いたと思うと、長田弘さんが詩を紡ぎ、手に取る読者までの長い時間の流れまでを感じることのできる一冊です。
大人の方に、そっと差し上げたい絵本です。
前作『最初の質問』
https://yomogibooks.com/items/5ce22d31adb2a15604114e86