





高橋和枝 作・絵 / ポプラ社
絵本作家・高橋和枝さんが織りなす、くまくまちゃんの日常。
シリーズ3作目の『くまくまちゃん、たびにでる』では、
くまくまちゃんがいかにして旅を楽しんでいるか、語られます。
たとえば南の島で波の音をききながら うっとりまどろむ。
たとえば朝焼けの山頂でいれたてのコーヒーをのむ。
(必ずしも旅に出ているとは限らないんですけれど)
旅先からくまくまちゃんは語り手のともだち「ぼく」に手紙を送りますが急いで書くから字が読みづらくて、読めない。
だから「ぼくは」くまくまちゃんの旅を想像して、くまくまちゃんの旅の幸運を祈るのです。
あくせく頑張りすぎて、急ぎすぎて、繋がりすぎていったいどこまでが自分でどこからが他人なのかよくわからなくなってしまう現代を生きる人に贈りたい、優しい一冊です。
読了後には自然に深呼吸ができるかも。
ご自分用にも、大人の方への贈りものにも。