


長嶺 超輝 文 ・ 夜久 かおり 絵 /雷鳥社
絵本『さいごの散歩道』は、2006年に京都で実際に起きた事件をモチーフにして2019年3月に刊行されました。
認知症が進行する母と、介護する子。
生活苦と介護疲れで長く苦しみの多い下り坂をゆっくりと降りていく親子の先にあったのは、いつもの散歩道での母との心中だった。
しかし息子は死にきれず、殺人罪で裁判にかけられることとなるーー。
なぜこのような悲しい事件が起こってしまったのか。
どうすれば同じような事件が起きることを防げるのか。
『さいごの散歩道』は現代の介護が孕む課題や解決策を考えるきっかけになる「大人の絵本」です。
目を伏せてしまいがちなテーマですが、いずれあなたも当事者になるかもしれない介護。
みなさまの生活になにかひとつでも、「これから」を考えるきっかけを残せたら、と願う一冊です。