




高橋和枝 作・絵 / 白泉社
りすがまちでみつけた人間の便利なもの。
それは「電話」でした。
りすたちは第28回目の「りすかいぎ」をひらき、りすの森にも電話をひこう、という話になります。
必要なものは、電信柱と電話線。
りすたちは見よう見まねで、電信柱と電話線をつけて大喜びですが、使い方はわかりません。
ある満月のきれいな晩、一匹のりすがそのことをおばあちゃんに伝えたいと、電話をつかおうと思うのですが・・・
りすのちょこまかとした動き、立ち居振る舞い、その発想。どれをとってもかわいい絵本です。
今は懐かしい黒電話や電柱、電話線。
だれかにきれいな景色を伝えたいというまっすぐな気持ち。
便利だと思っていた電話もいまや線は見えなり、伝えたいという強い思いがなくても簡単に繋がれるようになりました。
見えなくなった便利さ。
今の街の姿をみたら、りすたちはどうするでしょう。
小さな方にも大人の方にも、おすすめです。