佐藤雅彦 原案 うちのますみ 文・絵 / 偕成社
地面の上に生活している人間はまったく気づいていない(犬はちょっと気づいているようす)けれど、地下にはひとに知られていないまちがあり、もぐらバスというバスが行き来しています。
すずめやねずみやトカゲなどがこのもぐらバスを利用して生活をしています。このバスは1かい1円で乗ることができます。
ある日、モグラの運転手さんがあわてて急ブレーキをかけます。
どうしたのかというと・・・
おおきなたけのこが顔を出してたのです。
このたけのこはもぐら建設会社のあなほり係によってほりはじめられたのですが・・
地上の人間の様子とは違ってなんとものどかでのんびりとした地下の世界。
「たけのこじゃ しかたない」
「たけのこじゃ しかたない」
とバスの乗客たちは口々にいって、おしゃべりしたり本を読んだりしてのんびり待つのがとても良いです。
「たけのこじゃ しかたない」とつい声に出したくなる一冊。(実際に言ってみると気持ちの緊張がほぐれるから不思議)
たけのこの出てくる春の季節になるとなんだかつい読みたくなります。
ピタゴラスイッチの制作者コンビがつくった楽しい絵本。
男の子にも女の子にも、どちらにもおすすめです。
読んであげるなら3歳くらいから。
自分で読むなら5歳くらいから。