






斉藤 倫 著 ・ 高野文子 画 / 福音館書店
「ぼく」の友人であった詩人の息子である小学生の少年。
小学生の「きみ」はしょっちゅうあけっぱなしの玄関からどんどん部屋にあがりこみ、ランドセルをおろす。
「ぼく」はたいていカップ麺や枝豆など簡単な食事を作っている最中だが、「きみ」とのとりとめのない日常の言葉のやりとりからするりと詩の世界へいざなっていく。
詩に対して、言葉に対してとても純粋に正直に印象をかたる「きみ」。
「ぼく」は詩の面白さ、言葉を考えることの意味を少しずつ教えていく。
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全体が一章区切りの小説の流れになっていて、詩になじみの少ない人でも十分に楽しんで読める一冊になっています。小学生が読めるようにひらがなが多い創りになっていますが、それがまたこの本の味わいを深めているように思います。
まど・みちお、長田弘、萩原朔太郎、石垣りん、辻征夫らの20篇の詩は、つい声に出して読みたくなります。
小学生中学年くらいから、大人の方まで。
size:130mm × 190mm
ページ:158P
製本:ソフトカバー