





新美南吉 作 ・ どいかや 絵 / あすなろ書房
児童文学作家・新美南吉が1943年に発表した名作『手ぶくろを買いに』。どいかやさんのイラストにより、新たに美しい絵本として誕生しました。
こぎつねが跳ねる白銀の世界。情緒豊かな詩的表現に沿うようなこぎつねのイラストがなんとも可愛くてたまりません。おもわず抱きしめたくなるような毛の質感、ころんとした子どもの丸み。
そして「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら。」と繰り返す母きつねの終わりのことば。人間が描くきつねの人間に対する不信感。こだまするように胸のなかで響き続けます。
全編ふりがな付きです。
読み聞かせなるなら5歳頃から。自分でよむなら小学生低学年から。