アヌーシュカ・ラビシャンカール 作
ツシャール・ワイエダ / マユール・ワイエダ 絵
谷川 俊太郎 訳 / 世界文化社
インド・マハーラーシュトラ州のワルリ族は古来より、一般の女性たちによって独特のフォルムと繊細なタッチで表現したワルリアートが受け継がれてきました。ワルリアートは家の床や壁に鮮やかな色彩で描かれ、村の祭りや婚礼を祝う伝統手法でしたが、やがてキャンバスや紙、布にも描かれるようになり、女性だけでなく男性もアーティストとして活躍するようになりました。
「しっぽばなし」はインドの女性詩人・アヌーシュカ・ラビシャンカールがテキストを生み出し、村で育ったワイエダ兄弟がワルリアートを用いた絵を描いています。
チェンナイのタラブックスにおいて、1枚1枚シルクスクリーン印刷で刷られ、職人の手で1冊ずつて製本されたハンドメイドの絵本です。手にしっとりと馴染む手触り、インクの香り、質感などもぜひ感じ取っていただけたらと思います。
『夜の木』などのタッチとはまた少し異なる、ユニークでかわいらしい動物や植物の描き方も見ものです。
いうことをきかない自分のしっぽにうんざりしたねこはさて理想のしっぽに出会えるえしょうか。大人だけでなくお子さんとも一緒に楽しめる物語です。ぜひ親子でインドの伝統をお楽しみください。
初版:2023年7月30日
サイズ:26.1 x25.9 x 1.1 cm
ページ;32p
シリアルナンバー入り