西尾勝彦 著 小川万莉子 装画・挿絵 / 七月堂
2021年3月に初版が刊行された、西尾勝彦さんの詩集です。
イスラエル発の革靴NAOTのウェブマガジンでの1年間の連載に加筆されたものが1冊になりました。
「ふたりの関係が長くつづくように」という思いをこめて、2019年4月~2020年3月にかけて12回、西尾さんの詩は連載されました。
贅沢に紙と詩が戯れている春らしい本。
ひとつひとつは奈良から送られてくる微かな囁きみたいな詩。
はじまりとおわりに白紙、白紙、と続くページ。呼吸を整えてみたり、想像を投影してみたり。紙、という実体が放つ淡く確かな意義。
写真を撮るためにパラパラとページを送ったら、ふわーっと胸がぎゅっとなる寂しさがこみあげてきて、永遠の別れのあとみたいな感覚が押し寄せてきました。
なんだろう、不思議な本。
size:四六判変形 135×140・上製・帯付き
ページ:108p